ストレス解消シリーズ④
朝、午前中に体の調子が悪いのには、3つの理由が考えられます。「低血圧」「低セロトニン」「低血糖」です。
低血圧の人は朝に弱いとよく言われます。実際に低血圧の人は、頭がボーッとしたり、フラフラする確率が高いのです。低血圧の人はシャワーや軽めの体操などで、血圧をあげる習慣をつけましょう。
仕事が忙しくてお疲れモードの人、ストレスが多い人は、脳疲労によりセロトニンの分泌が低下している可能性があります。セロトニンを活性化する方法は、先述した“朝散歩、朝日を浴びる”ことです。
第3の原因は低血糖です。朝起きた直後は、寝ている間に何も食べていないので、一日の中で最も血糖値が低くなります。低血糖の人は、朝、調子が悪く、食欲もでないので朝食をとらないことがありますが、これがさらに体調を悪化させます。「1日2食が健康」「朝食は食べない方が健康」という話を時々聞きますが、「午前中の調子がイマイチ」という人は、朝食を食べた方がパフォーマンスはあがるはずです。
バナナを1本食べるだけでも低血糖はすみやかに改善されます。食事をする時間がないという人は、セロトニンの原料となるトリプトファン、糖質、ビタミンB1などがバランスよく含まれているバナナがお勧めです。
体内時計のリセットに「朝食」は必須。近年、体内時計など「時間生物学」の研究進歩はめざましく、その分野においても朝食は必須だと考えられています。「脳の体内時計」は、太陽の光を浴びることでリセットされ、一方「全身の体内時計」は、朝食をとることでリセットされます。正確にいえば、朝起きて太陽の光を浴び、朝食を食べることで「脳と全身の体内時計」がスタートするのです。すると全身の各臓器は「夜のモード」から「昼のモード」へと切り替わるのです。体内時計がズレると、ホルモンや脳内物質の分泌、自律神経が乱れ、様々な体調不良の原因となるので要注意です。時間生物学的には、朝食をとることが非常に重要です。
よく噛んで食べる。「咀嚼」はリズム運動に相当するため、よく噛んで食べることで、セロトニンの分泌が活性化されます。また朝食に限ったことではありませんが、よく噛んでゆっくりと食べることで、吸収と血糖値の上昇がゆるやかになり、満腹感も出やすく食べ過ぎを防ぎ、ダイエット効果も得られるのです。さらに唾液には細菌やウイルスの侵入や増殖を防ぐ殺菌効果もあり、よく噛むことで免疫力も高まります。1口で30回噛むことが推奨されていますが、実行するのはなかなか大変です。1口ごとに箸をおくと、次々に食べることをセーブし、ゆっくりと噛む回数も増えるようになります。
食事は糖質中心にならないように、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、植物繊維などバランス良く取ってくください。どんなに忙しい時でも、必ず朝ご飯は食べ、体内時計をリセットし、良い一日のスタートをしてください。